『ダニエラという女』レビュー/そのまんまモニカ

モニカ・ベルッチを無条件礼賛していた時期は過ぎたものの、やはり彼女の作品が来たとなれば、どんなミニシアターへだって参ります。
と気合を入れて、久々のモニカ主演映画『ダニエラという女』のレイトショーに間に合うように、そそくさと退社したのに、エレベーターで先輩と一緒になってしまった。

これから映画に行くんです、と言うと、即座に、『アイルケ』でしょ?と突っ込まれる私はいったいどういうふうに見られているんだろう…。
たぶん『愛の流刑地』より強烈だと思います、と言って、モニカ・ベルッチのチラシを渡してみると、なんだか先輩の目の色が変わったような。ふたりで、この腰のラインがいいんですよねぇ~と言いながら駅で別れて、私は劇場へ。


本作は、モニカのオートクチュール映画、というふうにまで宣伝されていて、何もかもがモニカ仕様になっている。モニカをより美しく見せるための、衣装にジュエリー。
そもそも「特技は愛されること」と言ってのける主人公が務まる女優は、そうそういまい。

久しぶりに、スクリーンのドアップで観たモニカ・ベルッチは、『マレーネ』なんかに比べると、やっぱり老けたなぁと思ってしまうけれど、老けた容貌を隠そうとせず、堂々と見せてくれる姿勢がすてき。

『スイミング・プール』のシャーロット・ランプリングのヌードのときも思ったのだけど、ヨーロッパの女優の美しいところって、そこだと思うのね。無理な美容整形に頼らず、ナチュラルというか…老いに対して寛容というか。
女優って、こういうあっぱれなところがオーラになるのだと思う。


【以下、ネタバレあり】




豊満オーラ全開のモニカが好き勝手をやってくれます。
あまりにも好き勝手をやりすぎて、ストーリーがあるんだかないんだか。とにかく、登場する男という男が、モニカ演ずるダニエラの前にひざまずく(笑)

でも、たいしていい男が出ていなかったような…ドパルデューは出ていたけど…彼はグッドルッキングとは言えないし…。もっと若手が出ていれば、趣が変わったかもしれないけれど、なんだか全体的にオジサンくささが消えなかった。


一応、どんでんがえし風味の脚本なのか、実は男性側がダニエラを騙していたのだよ、という展開もありつつ、結局は「ダニエラの誘惑には勝てない」といって浮気に走る男たち。

ラストのダンスパーティーはまさに狂想曲。
そんなのあり?というギャグめいたラストに、冒頭から中盤のシリアス&アンニュイモードはなんだったのか疑問を残しつつ…。
すべてをモニカ・ベルッチがうやむやにしてくれる作品。人生を煙に巻かれたい人にはオススメかも。
by chatelaine | 2007-01-16 23:17 | CINEMA

欧州大好き、映画や舞台の偏向的レビューブログ。子連れになってリスタート。最近はもっぱら子連れ旅がメイン。


by yukiko
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