『浮世絵 Floating World -珠玉の斎藤コレクション』レビュー

三菱一号館美術館で開催中の、『浮世絵 Floating World -珠玉の斎藤コレクション』の内覧会に行ってきた。
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わたしはこれまで浮世絵をまとまった形で観たことがなく、浮世絵が印象派などの西洋絵画に影響を与えたということは知っていても、なかなか体系的に観ることがなかったので、これを機に新境地を開く気持ちで参加。

担当された学芸員さんのレクチャーでは、本展の意図やテーマ、見所の解説があり、浮世絵のいろはを知らないわたしには、こんなことまで気を配って展示しているのかと、普段なかなか聞くことのできない美術展の裏側みたいなものも聞けて楽しかった。こういう、学芸員さんの想いが聞けると、がぜん鑑賞が楽しくなるね。
美術品は、感性だけで味わうのもいいけれど、知識があればなお楽しめると思った。
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本企画展は、会期中、2回の展示替えがあり、今回は、第1期「浮世絵の黄金期 ~江戸時代のグラビア」というテーマの展示がされていた。

三菱一号館という明治の建築を生かして、「19世紀に西洋人からみた浮世絵」というのを切り口に、趣向を凝らして展示されている。たとえば、暖炉の上に浮世絵をかけてみるとか、ロートレックの隣に浮世絵を飾ってみるとか、西洋人の視点で楽しめるようにできている。
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洋風だけどシックな色の壁紙に、作品が映えますなあ。
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肉筆画のコーナーでは、一点一点が掛け軸のようにガラスケースに展示されている。この展示方法も、浮世絵の展示方法としては、かなりチャレンジングなことなのだとか。
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美人画はなんだかんだで喜多川歌麿が眼を引く。おお、これは綺麗、と思った作品は、すべからく歌麿だった。絵の美しさは当時から群を抜いていたのだろうなあ。
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歌舞伎役者のブロマイド代わりの浮世絵も多数。この浮世絵を通じて、江戸時代の娯楽に興じる庶民の姿が連想される。
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浮世絵が紹介されているフランスの雑誌も展示されていた。ゲイシャ、カブキ、ニンジャ、のイメージはこの当時から?
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そして、思わず細部までじーっと観てしまったのが、遊女ではない、市井の女性たちの仕事ぶりが丁寧に描かれた、「女織蚕手業草」という絵巻物のような作品。これも歌麿の作品。
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浮世絵に遊女の作品は数あれど、あまりこういう地道な(ある意味浮いていない)女たちの作品は、観てこなかった気がする。12枚の連作は、圧巻。
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第1期の展示は今週末の三連休まで。
残念ながら(?)、斎藤コレクションに「春画はない」とのことだったけれど、残りの第2期、第3期もコンプリートしたいところ。
(※写真は許可を得て撮影されたものです)
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「浮世絵 Floating World 珠玉の斎藤コレクション」
会期:2013年6月22日(土)~9月8日(日)
 第1期:6月22日(土)~7月15日(月・祝)
 第2期:7月17日(水)~8月11日(日)
 第3期:8月13日(火)~9月8日(日)
 ※会期中2回展示替を行います。
会場:三菱一号館美術館(東京都千代田区丸の内2-6-2) http://mimt.jp/
主催:三菱一号館美術館、TBS
一般お問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)
公式サイト:http://mimt.jp/ukiyoe/
by chatelaine | 2013-06-27 23:35 | ART

欧州大好き、映画や舞台の偏向的レビューブログ。子連れになってリスタート。最近はもっぱら子連れ旅がメイン。


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