宝塚宙組『モンテ・クリスト伯/Amour de 99!!-99年の愛-』レビュー

一年ぶりに、宝塚は宙組の『モンテ・クリスト伯/Amour de 99!!-99年の愛-』を観に行ってきた。
前回は雪組の『ドン・カルロス』を観たけれど、今回のデュマの『モンテ・クリスト伯』は、なんせ、物語の舞台となったマルセイユのシャトー・ディフまで行ったぐらい好きな作品なので、期待に胸が膨らむ。
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「モンテ・クリスト伯」といえば、主人公のダンテスが夢と希望に満ち溢れた結婚式の瞬間、友人の陰謀で逮捕され投獄、そこから不屈の精神で脱獄し、貴族になり上がって、かつての友人にたちに復讐する。
という、娯楽的にも十分に面白い物語なのだけど、最後には、ダンテスが「復讐では満たされない」ということに気づいていくという、成長と赦しの話でもある。
本公演の「私から憎しみを奪うな」という決めゼリフからも、復讐と赦しのはざまで悩むダンテスの葛藤が想像できる。

長大な作品だが、本作では見せ場の部分をピンポイントにまとめていて、どのシーンも見ごたえがあった。状況の解説役として、現代の演劇部の学生たちが出てくる演出には驚いたけれど、こうでもしないと長大な原作の時代背景まで理解するのは難しいだろう。

さすが愛とロマンの宝塚だけあって、かつて結婚を約束したダンテスとメルセデス(男役トップと娘役トップ)が、復讐と愛憎にまみえながら、剣を交えるシーンも盛り込まれていた。ファンにとっては垂涎ものかも。


また、今回わたしが素敵だなあと思ったのが、ルイジ・ヴァンパという海賊のボスを演じていた七海ひろきさん。装束やしぐさが、「パイレーツ・オブ・カリビアン」のジャック・スパロウみたいだと思ったら、参考にしていたらしい。(インタビュー記事→

基本、わたしは、お芝居を観るときはストーリーやテーマを重視して選ぶ方なので、原作や演出家に注目していて、あまり俳優で選ぶということがなかったのだけど、宝塚はハマると別かもしれない。気に入った役者さんが見つかれば、見守って育てるという楽しみ方があるし。
と言いつつ、次回あたりは満を持して、代表作の「ベルサイユのばら」を観にいってみたい。なんだかんだ、やっぱり演目で選んでしまう…。

ちなみに、第二幕のレビュー『Amour de 99!!-99年の愛-』の方は、一年前よりは場の雰囲気に乗れたかなあと。とにかく、凰稀かなめさんのパイナップルの脚線美が脳裏に焼きつきすぎて、ほかの記憶が…ないのだけれど。
by chatelaine | 2013-05-21 23:07 | STAGE

欧州大好き、映画や舞台の偏向的レビューブログ。子連れになってリスタート。最近はもっぱら子連れ旅がメイン。


by yukiko
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