情熱を感じる良書たち

昨年より図書館で順番待ちしていた本が、続々と届き始めている。届かないときはまったく届かないのに、こういうタイミングって重なるんだよね…。

田村耕太郎『君は、世界を迎え撃つ準備ができているか?』中経出版 読了

君は、世界を迎え撃つ準備ができているか?

田村 耕太郎 / 中経出版


たむこーさんと呼ばれる著者のことは、twitterで知ったのだけど、世界各国をまたにかけた、マッチョ&バイタリティあふるる人、という印象。とりわけtwitterでは、インド愛を感じるよね。

本の要旨として、これからはスペシャリストの時代になり、死ぬまで自分で稼いでいく時代になるので、将来の一番最悪なケースを自分できちんと想定して、「準備すること」の大切さについて書かれている。それは決して悲観的になるということではない。日本人は「縁起が悪い」思考があり、危機管理が下手なので、「備えること」について思考停止しているとのこと。

示唆に富むエピソードの中でも、「タイムコスト」の概念には、はっとした。1日の行動の価値がタイムコストに見合っているかどうか、という視点は、子育てと仕事のバランスを取る上でも参考になる考え方だと思う。
とはいえ、時間ばかりを気にしているのも危険なので、タイムコストとは対にして、「自分の内なる声に耳を傾けてみる」というのも大事な点だなと。たむこーさんの言う、「まずは行動し、インプットし、その上でたまに静かな場所で自分自身と向き合う時間をとること」もまた心がけたい。

余談ですが、世界のエリートは朝型で、朝食会議やパワーランチは普通。夜はビジネスに充てず、家族との時間。夜に飲み屋をだらだらハシゴするのは、タイムコスト意識のないサラリーマン、とのこと。
う~ん、わが夫含め、日本男児に聞かせたい言葉ですな。

     *            *             *

もう一冊は、こちらも熱血先生という印象の塾講師・宮本毅氏の本。昨年のグローバル・ママ・ネットワークのセミナーで宮本さんの話を聞く機会があり、とても興味深かったので、著作を読んでみた。
(※セミナー感想はコチラ→前編後編

宮本毅『はじめての中学受験 これだけは知っておきたい12の常識』ディスカヴァー・トゥエンティワン 読了

はじめての中学受験 これだけは知っておきたい12の常識

宮本 毅 / ディスカヴァー・トゥエンティワン

未読


いま中学受験に取り組んでいる家庭だけでなく、受験しようかどうか迷っている家庭、あるいはわが家のようにまだ幼児のいる家庭でも参考になる。むしろ、幼児期からの家庭での取り組みが、子どもの知的好奇心への土壌になると思うので、この時期に出会えてよかったと思う一冊。

また、宮本さんは中学受験塾の経営者であるにもかかわらず、「中学受験がすべてではない。早期(小学校低学年)から塾へ行く必要はないし、脳の発達を見極めて受験勉強をスタートさせる。子どものタイプによっては高校受験まで待つこともあり。」と主張されており、その真摯さがうかがえる。

以下、参考になった部分を教科ごとにメモ。

<国語>
たくさん本を読んでいるからといって、内容を理解しているとは限らない。速く読むより精読を心がけ、読み終わったら子どもに内容や感想を聞く。その際、子どもが言いたいことを最後まで言わせる練習を。途中で親が代弁してしまわない。
語彙力を増やすには、日常会話で「こそあど言葉」を禁止してみる。

<算数>
「ケアレスミスが多いから計算問題をたくさんやらせる」という解決法は無意味。ケアレスミスの理由を分解して、どこでつまづいているのか(インプット時・読み解き時・アウトプット時)を明確にする。また、ミスについては、「慌て者」タイプと、「のんびりや」タイプに応じて、別の対応を打つ。
公式は最低限のものだけにする。受験テクニックの丸暗記は、思考回路が単線になり、応用がきかなくなるのでNG。
自分がどこがわかっていないのか、子ども自身により具体的に分析させると、メタ認知能力がつく。

<理科>
巷では実験教室が流行っているが、そこはあらかじめ答えが用意されている場。時間の制限もある。もちろん、まったく実験をせずに机上の勉強だけしているよりはマシだが、頼りすぎるのはよくない。むしろ、たくさんの自然体験が大事。
お風呂、スーパー、台所などで、日常にある発見や気づきを大事にしてあげる。子どもに「なんで?」と聞かれて、なんでも教えるのではなく、自分で考えさせる。「なんでだろうね?わかったら教えてね」で十分。

<社会>
公民になるとつまづく子が多数。子どものころから、地域活動(選挙に連れて行く・ボランティアをしてみる)へ参加し、社会の一員という意識をもたせる。

教科に限らず、家庭でできることは、勉強のテクニック的なものより、日常生活での疑問をどうやって知的好奇心に結びつけるか?であり、学びの素地をつくることなんだなと。
簡単なようで、「子どもの言いたいことを代弁しない」とか、意外と難しいよね。大人はついつい先回りしてしまうから、子どもからじっくり考えることを奪っているような気がする。ゆっくり待つこと、を意識しよう。
by chatelaine | 2013-02-13 23:33 | BOOK

欧州大好き、映画や舞台の偏向的レビューブログ。子連れになってリスタート。最近はもっぱら子連れ旅がメイン。


by yukiko
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