『BEAT TAKESHI KITANO 絵描き小僧展』レビュー

ここのところ、息子の好きなものに付き合っているので、今回はわたしの趣味に付き合ってもらおうと、東京オペラシティ アートギャラリーで開催中の、『BEAT TAKESHI KITANO 絵描き小僧展』に行ってきた。

コメディアン、映画監督、作家という顔に加えて、現代アーティスト「BEAT TAKESHI KITANO」として、パリのカルティエ現代美術財団による展覧会を経て、ようやく日本に凱旋、という本展覧会。カラフルで奇抜な作品が多いので、きっと子どもにも刺激になるはず。

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しかし、しょっぱなから、自分で自分の脳みそを持った男「オレを見ているオマエは誰だ!?」という作品が出てきて、ひるむ息子。追い討ちをかけるかのように、隣にはサイケデリックで不気味さすら感じる「見世物小屋」があり、「ママ・・・こわい・・・」 との感想。
確かに、昭和のお祭りの陰の部分とでもいうか、江戸川乱歩のような世界がそこに。

が、次の部屋からはじまる、カラフルでときに奇妙な作品を観ていくと、北野武という人の自由さがよくわかる。
映画に関していえば、とかく「暴力的」という印象があるのだけれど、今回の展示では、動物と兵器の組み合わせ、魚と昆虫の組み合わせなど、異質なものをつないでいく作風は、グロテスクなようでどこかユーモラスだ。


わたしが愉快だなと感じた作品は、「日本初の絞首刑で死ななかった男」という連作。
もうこのタイトルの発想が面白い、というかコントのネタだよね、きっと。

一方、3歳の息子のいちばんのお気に入りは、「そよ風をあなたに」という作品。
高原の風をイメージさせる、すがすがしい作品かと思いきや、5台並んだ扇風機が意表をつく動きをする作品である。ボタン操作が楽しくて、何度も何度も繰り返す息子。やっぱり単純なものほど子どもウケはいい。

絵画や版画は、息子が怖がってしまって、あまりゆっくり観られなかったのだけど、世間への矛盾や警句がたくさんこもっていたように思う。
作者には、そんなふうにお堅く考えるなよ、と言われそうな気がするけれども。
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「シンプルといえば、突き詰めていくとやっぱり5、6歳の子どもが描いた絵が一番上手かったりするよね。そこは敵わないなあって思う。そんな子どもたちが成長し、大人になるにつれて、なんで当たり前の絵を描くようになってしまうんだろうか」
(「ウレぴあ」2012summer ビートたけしインタビューより抜粋)

特典チケットでもらったぬり絵。
さて、わが家の絵描き小僧はどんな色で表現するのだろう!
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by chatelaine | 2012-08-11 23:03 | ART

欧州大好き、映画や舞台の偏向的レビューブログ。子連れになってリスタート。最近はもっぱら子連れ旅がメイン。


by yukiko
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