『オペラ座の怪人 ~25周年記念公演@ロイヤル・アルバート・ホール』レビュー

1月に劇団四季の『オペラ座の怪人』を観て、思わず購入してしまったDVD『オペラ座の怪人 ~25周年記念公演@ロイヤル・アルバート・ホール』
前評判は聞いていたものの、実際、かなり臨場感あふれる内容で、このクオリティーの映像が自宅でいつでも観られるなんて、感激。

オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン 豪華BOXセット(初回生産限定) [Blu-ray]

ジェネオン・ユニバーサル

今年9作目

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同じくロンドンのハー・マジェスティーズ・シアターで観たときと比べ、舞台美術の革新的な変化に驚いた。背景にLEDを使うことで、これまで成し得なかった奥行きと、スムーズな場面転換が可能になっている。特に、ファントムが鏡の中から登場するシーンや、隠れ家に向かうシーンなど、幻想的な場面において、現実に引き戻されることなく物語が進行する。

自宅や映画館で観ていると、LEDの画質の粗さが気になるところではあるが、劇場で遠目で観るのであれば、LEDは流れるような舞台装置としてとても「使える」のではなかろうか。
また、緞帳がないというのも、コンサートホールであるロイヤル・アルバート・ホールならではの特徴だが、LEDによって映し出された、すべるような緞帳の映像が美しかった。


キャストでは、いつもはファントムにばかり注目してしまうのだけど、今回は情感たっぷりのクリスティーヌを演じたシエラ・ボーゲスがすばらしかった。アップの画面にも耐えうる演技力、というか、歌だけでなく、その表情が本当に豊かで、何度ももらい泣きしてしまうほど。
もちろんファントム役のラミン・カリムルーも、低音の美声が麗しく、ファントムの才能と苦悩が伝わってくる。

カーテンコールでは、アンドリュー・ロイド=ウェバーやサラ・ブライトマンも登場し、歴代ファントムも加わってのアンコール『The Music of the Night』では、DVDにもかかわらず鳥肌が立ってしまった。
今後は実現不可能ではないかと思われるメンバー勢ぞろいで、本当に、贅沢。
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当初は怖がるかと思われた2歳の息子も、一緒に観るうちに「怪人のDVD見たい~!」とせがむまでに。『Overture』の「ジャーーーン、ジャジャジャジャジャ-ン」を口ずさみながら帰宅する毎日。

しかし、毎回毎回疑問がわいてくるようで…。
なんでマスクしてるの?やけどしたの?マスクはつくったの?すごいねー。
ただでさえ、「なんで?なんで?」の2歳児の波状質問に逐一答えるのは正直めんどうだけど、これも将来一緒に舞台を観に行くためには必要なこととして、なるべくマジメに答えている。

そして、確かに、このマスクのフォルムは、とても美しい。
「怪人のマスクは、マスク単体でも美術品のようでなくてはならない」という哲学のもとで制作されているのだとか。この美しいマスクは、ファントムの顔の醜さを隠すだけでなく、むしろ彼の美しさを引きたててくれるのだ。

しかし、息子のお気に入りはラウル。「かっこいいおにいさん、いつ出てくるの~?」と登場場面を心待ちにしながらも、「怪人はほんとうは怖くないね。お姉さんのことが好きなんだね!」
わかっているじゃないか、息子よ!これは、劇場で一緒に観劇できる日も近いか?
by chatelaine | 2012-03-08 23:15 | CINEMA

欧州大好き、映画や舞台の偏向的レビューブログ。子連れになってリスタート。最近はもっぱら子連れ旅がメイン。


by yukiko
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