『THE 有頂天ホテル』レビュー/贅沢なドタバタ劇

一日中、学校の図書館にこもって、終わる見込みのないレポートを書き、ようやくひと段落ついて帰ろうとしたら雨がザーザーで、ついに前後のみさかいがなくなって、やぶれかぶれで『THE 有頂天ホテル』のレイトショーに行ってしまった。
ああ~、締切日も近いというのに…。

しかも、今日が初日だからか、三谷幸喜監督作だからか、いつも閑散とした新宿の劇場は、ロビーまで人であふれていた。この寒いのに、ハーゲンダッツのアイスが完売してたほどの盛況ぶり。普段、めったに初日には行かないから、どれくらい混むものなのか知らないけど…これって初日なら普通なのかな?


舞台のように幕があくと、三谷組オールスター登場という感じ。出てくる人が主役級の役者ばかりで、見た目も濃いし、味付けも濃い。

だいたい、あの筆の名人がオダギリジョーである必要はないし、いかにも業界人なプロデューサーも、唐沢さんである必要はないのだけど…逆に、なんでこんな大物俳優がこんな(ハシタ)役を?という意外性やらなにやらで、ついつい観ていてうれしくなってしまった。

私はとりたてて三谷氏のファンではないが、こんなに豪華な俳優陣だと、やっぱり観たくなる。予告編の時点で、あまりの登場人物の多さにのけぞって、そのテンポのよさに笑いつつ、で、これどうやって収拾つけるの?と、他人事ながら気になっていたのだけれど…。


【以下ネタバレあり】





うーん、あれよあれよという間に、見事に一ヶ所に収束していったねぇ。さすが、『新撰組』で群像劇を書ききっただけの人だと賛嘆。慎吾ちゃんに関しては、ギター三点セットの小物にまで収拾がついているし。

個人的には、もう2、3人減らして、ひとりひとりを深く掘り下げた群像劇にしてほしかったけど。
とくに、私好みの役を演じていた佐藤浩市!ラストの駐車場から先はっ!?どーなっちゃったの汚職議員…。と、ちょっとばかり、心残りもありつつ…。


伊東四郎の白塗り逃走劇や、松たか子のたどたどしい日本語シーンなど、笑えるところは大声で笑ったし、でもこれはなんだかよくわからんぞというギャグ(?)もあるにはあった。

そもそも、全体的に舞台らしさ全開だったからか、セリフもちょっと聞き取りづらかったし、若干、テンポに乗り遅れて、ついていけない部分もあったりしたけれど。
でも、これだけ豪勢なドタバタ劇って、そうそうあるもんじゃないし。


そういえば、本作は今年初の邦画鑑賞だった。これなら年末に公開しても、充分ほかのお正月映画と争えたと思うけど…大晦日、リアルタイムで観られれば最高だったろうなぁ。
by chatelaine | 2006-01-14 23:44 | CINEMA

◆◆管理人:yukiko ◆◆欧州大好き、映画や舞台の偏向的レビューブログ。子連れになってリスタート。最近はもっぱら子連れ旅がメイン。


by yukiko