高慢よりも、偏見にイライラ

最近、キーラ・ナイトレイ主演で映画化された『プライドと偏見』の原作を、映画の前に読んでみることにした。‘pride’をどう訳すか…(映画版はあまりにもそのまますぎて文芸作品の香りがふっ飛んでしまっているけれど)‘自負’か‘高慢’か…。ここはオーソドックスに‘高慢’の岩波で読んでみることにした。

ジェーン・オースティン『高慢と偏見・上』岩波文庫

タイトルだけ聞くと、まるで難解な哲学書のような印象を受けるが、このいかついタイトルに似つかわしくなく、中身は恋愛小説らしい。…ということは知っていても、学校の講義で、イギリスの恋愛小説のテーマは「結婚」です、と言われたときから、読む意欲を失ってしまっていた。

性格がらか、イギリス階級社会の結婚話よりも、どうしたってフランスの「結婚?なあにそれ?」的なファム・ファタル話のほうが面白く、ついつい英文学はなおざりにしてしまう。私の中で本作とセットになっている、『テス』も読もう読もうと思って、早数年…いまだポランスキーの映画版も観ていないしなぁ。


いままで読んだところでは、主人公エリザベス視点で話が進んでいくのだけれど、どうも私はこの主人公が好きになれない…。というのはたぶん、私があらすじを知っていて、このエリザベスの狭量さがストーリーのこじれる原因だということも知っているから、まだ自分が正しいと思い込んでいる彼女に、イライラを感じてしまっているのだと思う。

出てくる人がみんな、書き割りの性格を与えられていて、会話文も多いし、きっとお芝居向きなんだろうなぁとは思うけど…うーん、ページをめくる手がなかなか進まないのは、最近めずらしいかも。でも、下巻も購入済みだし、映画も観たいし…こういう気乗りしない作品は一気に読むしかないねぇ。
by chatelaine | 2006-01-12 23:56 | BOOK

欧州大好き、映画や舞台の偏向的レビューブログ。子連れになってリスタート。最近はもっぱら子連れ旅がメイン。


by yukiko