古都フィレンツェのかおり

東京の自宅に帰ったら、普段使っているボディソープが切れていたことを思い出した。コンビニに行ってもよかったのだけど、バスグッズにはヨーロッパのものを使いたい私としては、ちょっとコンビニでは具合が悪い。

これを機に、友人のイタリア土産で、パッケージが気に入っていてなかなか使えなかった石鹸を、開けてみることにした。私は、こういう必要性に迫られないと、お気に入りは使わずにかざっておくという、せこいタイプなのである。


世界最古の薬局といわれる、サンタ・マリア・ノヴェッラの石鹸。この薬局は、映画『ハンニバル』でも登場し、日本にも支店ができたり、最近では京都にリストランテができたりと、なにかと話題性がある。たぶん、旅行ガイドブックにも載っていたと記憶している。

開封したとたんあたりに広がる、石鹸特有のはかない香りに、私の短かったフィレンツェ滞在を重ねてしまって、懐かしさをおぼえた。

フィレンツェ本店の、ゴシック建築様式。ここが薬局なのかと賛嘆した、天井のフレスコ画。一種の美術品とも思える、重厚なカウンター。慣れない外国語での注文…これらすべての記憶が、石鹸の香りひとつに集約され、よみがえってくる。


なにより、石鹸を使うのは、とても久しぶり。愛用のロクシタンでも石鹸はあるけれど、あまり目に入ってこず、ある種のあこがれからボディーソープばかりを買っていた。

そういえば、昔は牛乳石鹸ばかりを使っていた実家でも、最近ではボディソープ・ハンドソープを使うようになったらしく、今回の帰省で、固形の石鹸の姿は見えなかったなぁ。

石鹸のもつ、ボディーソープに比べると遠慮がちで、いじましい香りが、実家帰りの人恋しい五感に心地よかった。
今年のハマったもの第一弾は、どうやら石鹸になりそう…。
by chatelaine | 2006-01-10 23:09 | ヨーロッパ

◆◆管理人:yukiko ◆◆欧州大好き、映画や舞台の偏向的レビューブログ。子連れになってリスタート。最近はもっぱら子連れ旅がメイン。


by yukiko