『ア・フュー・グッドメン』レビュー/母娘鑑賞

母親がジャック・ニコルソンのファンなので、私が映画をよく観るようになってから、事あるごとに、ニコルソン談義に付きあわされることが多い。
今日も、当然のように録画しておいた、彼の出演作である『ア・フュー・グッドメン』(92)を一緒に観た。

まだ、映画俳優の誰が誰であるかを認識していなかったころから、とにかくジャック・ニコルソンという人はすごいのだと、刷り込まれる環境に育った私だけれど、そういう先入観をおいて客観的に観てみても、やっぱり彼の演技力と存在感、とりわけ悪役・変人役のそれは、他の俳優を圧倒しているように思う。


本作のキャストは、トム・クルーズ、デミ・ムーア、ケヴィン・ベーコン、キーファー・サザーランド、ノア・ワイリー(ERのカーター医師)…。いまや脇役ですら大物になりつつあるこのキャストでさえ、ジャック・ニコルソンの登場シーンは、どこかユーモラスでありながら、締まってみえる。
きっと、群を抜くとはこういうことなのだろう。


ストーリーの方も、本格的な軍事法廷サスペンスで、見ごたえがある。海兵隊のなかでは暗黙の了解となっている、‘コードレッド’とという、規律違反者への暴力的制裁をめぐっての裁判を描いたもので、どちら側にも正義があり、一概に「コードレッド=悪」といえないところが、勧善懲悪モノの嫌いな私には、好もしく思えた。

また、さわやかなまでのキャフィー中尉(トム・クルーズ)とギャロウェイ少尉(デミ・ムーア)が、真実を追究するのに対し、黒幕のニコルソンの、大佐らしいふてぶてしい態度が、なんとも味わいを深めていて、さすが。


ただ、邦題のセンスの悪さと、ラストの、母にとってはなによりも肝心なニコルマンのアップの弁舌シーンで、タイミング悪く、弟がバタバタと部屋に入ってきて、なにやらゴチャゴチャ言うものだから…(苦笑)

いまいましげに、巻き戻しのボタンを押し続ける母のしぐさを見て、私と母との、あまりありがたくない類似性を見つけてしまった。

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観終わって、しみじみとつぶやく母親の言葉。
「決してハンサムでもなんでもないけど、やっぱり好きやわぁ」
おかあさん、ファンならば、最初の部分は余計ですよ…。
by chatelaine | 2006-01-06 23:23 | CINEMA

◆◆管理人:yukiko ◆◆欧州大好き、映画や舞台の偏向的レビューブログ。子連れになってリスタート。最近はもっぱら子連れ旅がメイン。


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