『禁断の裸体』レビュー

Bunkamuraシアターコクーンで上演中の『禁断の裸体』を観にいってきた。
センセーショナルなタイトルに加えて、ポツドールの三浦大輔の演出とあって期待が高まる。ポツドールの「激情」にはガツンとやられたクチなので。
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舞台はブラジル。妻を亡くした男をとりまく、ある家族の物語。
主人公の男・エルクラーノ役は内野聖陽。真面目だけど煮え切らなく、情けないセリフを吐くシーンはなぜか、クスッと笑えて和んだほど。シリアスなストーリー中にちょっとの笑いのエッセンス、というのはけっこう高度な技だと思う。

そして、寺島しのぶが主人公を誘惑する娼婦ジェニーの役というので、どこまでやってくれるのかと思っていたら、期待を裏切らず大胆に見せてくれた。細い身体はグラマラスさには欠けるのだけど、「愛の嵐」のシャーロット・ランプリングような退廃的な魅力が。こういうのを舞台で見せられると、寺島しのぶはやっぱり、そこらのテレビ女優ではない、舞台の女優なんだなと思う。

父親と息子の決着のつけ方、そして弟の兄に対する復讐の方法は、なるほどやっぱりそれしかないよね、というやり方だったので意外性はなかった。昨年観た舞台「恐るべき大人たち」のラストと重なるというか、抑圧され倒錯した性ほどやっかいなものはないな、という。
でもわたしはその倒錯の中にある美が大好き。これからも、こういう濃厚なお芝居が観たいな。

by chatelaine | 2015-04-15 23:30 | STAGE

欧州大好き、映画や舞台の偏向的レビューブログ。子連れになってリスタート。最近はもっぱら子連れ旅がメイン。


by yukiko