キャラメルボックス『パスファインダー』レビュー

今月はキャラメル月間ということで、先日の『クロノス』に引き続き、キャラメルボックスの『パスファインダー』を観劇。
「クロノス・ジョウンターの伝説」の設定を引き継ぎながら、30周年に合わせて成井豊氏が書き下ろしたオリジナル作品とのこと。
カーテンコールの撮影も変わらずOKで、客席を巻き込んでのコミュニケーション&プロモーションがうまいキャラメルボックスらしさは健在。

d0059811_13202926.jpg


登場人物もストーリーも『クロノス』とはまるで違うけれど、タイムマシン「クロノス・ジョウンター」の設定は同じ。物質を過去へ飛ばすことはできるが、その過去に長く留まることはできず、期限が来ると今度は反動で未来へ飛ばされてしまう使用だ。

39歳の科学者でありながら、まだ何も成し遂げていないことに焦る主人公は、研究所の同僚の女性に振られたこともあって、23年前に亡くなった兄に会うために過去へ飛ぶことを決める。
そこで知った本当の兄の姿、また「記憶を失った」と主張する少女との交流を経て、
この少女が後々の伏線になっていて、ラストの大団円と結びつくのだけど、この脚本の持って行き方がスカッとする。

他にも、主人公と少女に希望を与える劇中劇が『また逢おうと竜馬は言った』だったり、演劇のすばらしさを説いた展開といい、劇団30周年をお祝いするムードがそこここに感じられた。

d0059811_13414417.jpg


パスファインダーとは、「開拓者」や「先駆者」という意味だと思うけれど、この作品の場合は「道を探すもの」という直訳の方がしっくりきそう。長い人生、自分の進むべき道がわからなくなることって誰にでもある。そして、このタイトルは、そのまま30周年の劇団の現在にも当てはまるのかもしれない。

by chatelaine | 2015-03-12 23:15 | STAGE

欧州大好き、映画や舞台の偏向的レビューブログ。子連れになってリスタート。最近はもっぱら子連れ旅がメイン。


by yukiko