『バベルの学校』レビュー

時節柄気になっていた映画『バベルの学校』を観にいってきた。
とても久しぶりの渋谷アップリンク。そうだった、ここは試写室みたいな雰囲気の映画館なんだったと改めて。
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本作は、母国で様々な事情を抱え、パリにやってきた移民の子どもたちが通う中学校のドキュメンタリー。
ただでさえ思春期でややこしい時期、複雑な家庭環境ゆえにじみ出る不安定さと、将来への希望が交錯する様子が、正直にカメラに収まっていた。

異なる宗教、国籍、言語、バックグラウンド。共通点は、パリで暮らし、フランス語を勉強中ということぐらい。
でも、画一的な学校教育を受けて育ったわたしには、「違い」があることで衝突しつつも、そんな経験を経て、「違い」を受け入れる寛容さを得ることこそ、子どもの豊かさに繋がるんじゃないだろうか?と思った。

息子には、みんなと同じじゃなきゃいけない、と方向付けるのではなくて、みんなと違っても恐れることはない、と言ってあげたい。
しかし、子どもに「みんなと同じでいてほしい」のは、何を隠そう、親の方だったりするのだけれど。


そして、映画になるくらいなのだから、この学校はフランスでも特殊なんだと思うけど、辛抱強く子どもたちの話を聞く先生の眼差しもまた、豊かで、あたたかいのが印象的だった。

国として移民を受け入れるとは、こういう教育機関や教育者も必要だってこと。
日本でも人口減少に伴い、移民を受け入れるか否かという議論がされているが、とてもじゃないけど今の日本で、移民の子どものことまで考えたこんな教育ができる余裕があるとは思えないな。


by chatelaine | 2015-02-07 23:33 | CINEMA

◆◆管理人:yukiko ◆◆欧州大好き、映画や舞台の偏向的レビューブログ。子連れになってリスタート。最近はもっぱら子連れ旅がメイン。


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