GMNマンスリー企画「国際バカロレア」について

グローバル・ママ・ネットワークの7月のマンスリー企画「国際バカロレア」の勉強会に参加してきた。
登壇者は、国際バカロレア機構アジア太平洋地区理事の坪谷ニュウエル郁子さん。以前、東京インターナショナルスクールの説明会でも一度お話を伺ったことがあるのだけど、とてもバイタリティにあふれた方。


まずは、国際バカロレアとはなんなのかをレクチャーいただく。

・世界共通の教育プログラム
・3~19歳を対象
  初等教育プログラム(3~12歳)MPY  
  中等教育プログラム(12~16歳)PYP
  ディプロマ・プログラム(16~19歳)DP
・現在、世界147ヶ国で認定校は3718校。増加傾向。最近では、ドバイ、インドの増加が顕著。また、南米エクアドルでは公立のIB校が増加。
・日本は2018年までにDP認定校を200校まで増やす予定
→日本語で受けられるようになるのが大きなポイント。IB教育は探求型カリキュラムなので、母国語で論議を深めていけるのは大きい。
・評価の方法
→DP取得率は8割。先生の評価が20~30%、評価委員からの評価が70~80%
・IB修了後の進路
→教養を身につけるという意味で、文型が多いと誤解されているがそうではない。
1位:医学/2位:工学/3位:ビジネス


次に、今後の課題と展望を。

①大学入試のあり方を変えなければ日本の教育は変わらない。日本の大学の門戸を開くこと。実際にこれからIBで入学できる大学が増える。センター廃止の可能性もある。
②本来は中学(MYP)から導入したかったが、中学校は義務教育で区の管轄。市区町村レベルまで国が把握しきれないということで見送りに。
③教育格差の問題。新しい教育方法を公教育にどう入れていくか?
→公立は横並びで、1つの学校にだけテスト的にIBを導入するということができない。また、地区のすべての学校をIBにするには財源が足りない。オランダでは社会がお金を出して支えている事例がある。日本でも基金を作る予定。
④外国人の教員免許
⑤文科省の学習指導要領との融合


最後に座談会と質問タイム。一番多かった質問が以下の2点で、これはわたしも気になっているところ。

1)DPからいきなりIB教育を受けるのは、それまでに受けた既存の教育とはギャップルがあると思うが、子どもはついていけるのか?
→正直、高校からでは無理がある。中学からならまだ順応できる。できれば中学から始め、前倒しで「考えられる」子にしていく必要がある。英語でよいなら、玉川大付属、学芸大大泉などが実施している。

2)教える側の質の担保はどうなっているのか?教員のトレーニングは?
→大学の中で単位として教える(他の国でも教員として働ける)
→すでに免許を持っている教員は、3日間のトレーニングを受ける


他にも、
・まずは、16歳のときに「自分がどうなって行きたいのか」を知っている状態にするのゴール。その後、DPで深めていく。
→全員が学者になる必要はない。自分にはこれだというものを見つけ、社会に貢献することが重要。IBは、一生学び続ける人間を育成するという精神。
・万人向けではなく、エリート教育という実感。本人の資質と家庭のサポートが必要。
・中学を公立にしたときに気をつけておくことは?
→学校のミッション、ゴールの設定を、センター試験のテクニックにならないように気をつける。
・学校のせいにするのは簡単だが、家庭の方が子どもに接する時間は長い。家庭でもできることはある。


個人的に、IB教育にはすごく可能性を感じているけど、アカデミックランゲージは日本語でと思っているので、日本語のIB校が増えるのには賛成。ただ、今日の話を聞いて、やはり高校から取り組むのでは厳しいだろうから、IB校にスムーズに移行できる日本語の中学を探すのかな…。となると受験か?
ともあれ、2018年までにどのくらい広がるのか、またその質はどうなのか、アンテナ立てておかなくては。
by chatelaine | 2014-07-13 23:18 | 教育

◆◆管理人:yukiko ◆◆欧州大好き、映画や舞台の偏向的レビューブログ。子連れになってリスタート。最近はもっぱら子連れ旅がメイン。


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