「ハイパーメディアクリエイター」なるもの

一時期、メディアにはたたかれまくっていたけれど、ノマドワーカー界隈では神と崇められているらしい、自称「ハイパーメディアクリエイター」高城剛氏。twitterで流れてくる彼のbotでは、メディアからの印象とは程遠い、しごくマトモなことを言っているので、いったい何をやっていて、本当はどんな人物なんだろうと思い、著作を読んでみることに。

高城剛『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』マガジンハウス 読了

私の名前は、高城剛。住所不定、職業不明

高城 剛 / マガジンハウス

今年7作目

スコア:



読んでみた第一印象は、しがらみを超越している人、ということ。
既存のクリエイターへの警句というか、真のクリエイターであるためには、今ではなく、未来を見ていなければならない、という意志がひしひしと感じられる。

「時代の先端を行くと自負するクリエイターは、誰よりも早く変化しなくてはなりません。それには、過去の成功体験を捨てることが第一歩でしょう」とは、なんと逆説的。普通は、成功体験を積み重ねて自信をつけていくと思うのだけど、それでは真のクリエイターにはなれないということね。
「アイデアと移動距離は比例する」とし、意外なことに、いま流行のSNSなどにはまだ手を出していないそう。(体力のあるうちは移動し、もっと歳をとったら始めるとのこと)

海外に出た人ほど日本の現状が見え、憂えるのは、たぶんそのとおりなんだろう。
憂国の志士といっては大げさだけど、彼がいつかまた日本に戻るということがあるのなら、「必要なのは政権交代より世代交代」という言葉も含めて、その影響力の大きさに期待したい人のひとり。

とにかく、残念なほど、日本のTVの報道は一面的で浅いということがよくわかった…。
本書での「TVが変わらない限り、日本は変わらない」という言葉が耳に痛いぐらいに。

*********************************
一問一答形式で構成された本なので、その中でも、特に心に留まったフレーズを。

Q:人生でもっとも大事にしている事はなんですか?
A:自分と話す事。人生の分岐点に立ったときに、情報を集めるのではなく、徹底的に自分と話すんです。真剣に考えた末に結論にたどり着いたら、その直感を信じることが大切。みんな、グーグルとか情報に頼りきってるけど、それは、二の次。サーチエンジンを使う前に、どれくらい自分と向きあって、どれくらい創造できたか、が勝負なのです。

Q:人とのつながりについて
A:多くの人と本当の意味でつながるためには、自分自身としっかり対面し、自分とつながることが第一歩です。

本書には「情報デブ」という言葉も出てきたけれど、情報収集ばかりして決断できないことの多いわたしには、刺さる内容だった。
自分自身とじっくり向き合うことって、ほんとうに疲れるけれど、結局、自分らしく生きる自由でいるためには、そこは避けて通れない。

「どんな問題も、解答は必ず自分の中にあります。困難は自分の中にある答を見つける機会に過ぎません。」
けだし至言。
by chatelaine | 2012-08-17 23:18 | BOOK

欧州大好き、映画や舞台の偏向的レビューブログ。子連れになってリスタート。最近はもっぱら子連れ旅がメイン。


by yukiko