『亡国のイージス』レビュー

今日は、実家からチャリで10分のところにあるシネコンで、『亡国のイージス』を観てきました。最近、単館系の作品ばっかりだったので、シネコンは久しぶり。一人で観にきている人も多かったですね。私は、シネコンって、なんだかひとりで入りにくいのですが・・・なんとなく。いや、観たけりゃもちろん入りますけどね。

さて、この作品は、映画化が決まった時点、もっと言えば配役が決まった時点から、期待していた映画だったのですが・・・。ずばり私的に及第点です。内容は重厚だけど、うまくまとめたなぁ、という印象。

同じく福井晴敏氏原作の『ローレライ』が、期待外れもいいところだったので、不安もあったのですけど、こちらはよかった!やっぱり俳優陣の質がグーンと上がっているから、と言っては『ローレライ』陣に失礼でしょうか。(私は真田びいきなので、半分ぐらい割り引いて読んで下さい/笑)


よかったとは言うものの、実は原作を読んでいない私(苦笑)・・・初めは人物関係がつかみづらかったのですが、一応チラシでストーリーを読んでおいたので、少しすると把握できました。

きっと原作では、個々のキャラクターのことを、もっと深く掘り下げているんでしょうね。そこを映画として2時間で収まるように、うまくまとめていたと思います。エピソードを詰め込みすぎず、ちらりと匂わせる程度の関係性が、観ていて心地よくて。

イージス艦内では、真田広之・中井貴一・寺尾聰の思惑が絡み合い、さながら戦場のようなありさまでしたが、佐藤浩市もまた、別の次元で戦ってましたね。
ああいう、現場にはいないけれども、なにかポリシーと情熱をもって行動し、計を案じ、上役を黙らせつつ、指揮するという立場の人物に惹かれます。暗躍、というのでしょうか。そして、そのとなりでマイペースぶりを発揮する岸部一徳には笑わせてもらいましたっ!


【以下ネタバレ、気になったセリフより】





「平和は、戦争と戦争のすきまだ。今、私たちはそのすきまに生きている」
私もこの考えに同意です。歴史を長い目でみれば、たぶん今現在も、戦後であると同時に戦前でもあるのかと。特に西洋史を鑑みれば、戦争が常態であった時期の多いこと・・・。さらに、テロともなると、いつ起きるかわからない、つまりもう恒常的な平和はない、と言えるのかもしれません。

「あんたは実戦を知らない」
「おまえは人間を知らない」
泣けますね、泣きましたね。この間が、絶妙でした。
確かに、真田広之は、性善説を信じているような、言うなれば甘い人間を演じてます。だけど、真田さんが演じると、そんな役でも偽善者には見えないんです、不思議なことに。なぜだろう・・・単に私が真田さんを好きだからかなぁ?

「日本人よ、これが戦争だ」
このセリフが本作のキャッチコピーみたいになってますよね。のわりに、え・・・この場で言うの?という感じでした。
中井貴一の冷徹ぶりは、見ごたえありましたが。でも、肝心のとどめはささないよね、この人。

おまけ
「なんで俺の時に・・・」
この総理、笑える~!まぁでも、これが本音だよね、人間の。
by chatelaine | 2005-08-01 23:43 | シネマ

◆◆管理人:yukiko ◆◆欧州大好き、映画や舞台の偏向的レビューブログ。子連れになってリスタート。最近はもっぱら子連れ旅がメイン。


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