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息子を映画館併設の託児ルームに預け、夫とふたり、『沈まぬ太陽』を観てきた。映画館デートは、息子が生まれてからはじめてで、なにを観ようか迷っての本作。
山崎豊子は母親が大好きだった作家で、母が本作をむさぼるように読んでいた姿を、よく覚えている。 とにかく主人公の信念がすごいのよ、と母は言っていたけれど、もし本作を観ていれば、渡辺謙の演技はどう映っただろうか。 わたしは、自分の信念を大事にするあまり、出世の機会も失い、三浦友和演じる同期の行天に、「負けたのはお前だ」と言われても、怒るわけでもなく、卑屈になるわけでもなく、堂々とした「負けた」男を演じられるのは、渡辺謙にぴったりだと思った。 でも母は、上川隆也びいきだったから、彼が最後に端役で出るだけでは納得しなかったかもしれないけれど。 3時間を超え、長い作品と聞いていたが、御巣鷹山の墜落事故の顛末と、主人公・恩地の労使闘争と僻地勤務を、時系列を混ぜた形で進んでいったので、まったく退屈することなく鑑賞できた。 恩地が、僻地をたらいまわしにされる理不尽さを何万倍にしても、墜落事故の遺族の絶望にはほど遠い、と言った表現が、とても心に残った。 現実、わたしの日常でも理不尽なことはたくさんあるけれど、恩地さんに比べればかわいいものだと思ってがんばれそうである。 一方で、妻の身として気になるのは、山崎豊子の描く主人公の妻たちが、本作にしろ、現在TVで放映中の「不毛地帯」にしろ、本当に辛抱強い人ばかりということ。 彼らが主人公として信念を貫けるのは、きっと彼女たちの内助の功というやつだと思う。 比べて、やっぱりわたしには耐えられないと思う。それは娘役の戸田恵梨香が言ったように、時代のせいなのか、個人の資質なのか、わからないけれど。 理不尽さも含めて、自分の弱さを見つめかえす作品だった。
近所の子育て支援施設で、「似顔絵屋さんがやってくる」というイベントがあり、プロの絵描きさんが子どもの似顔絵を描いてくれるというので、参加してきた。
年に一度のチャリティーイベントだそうで、この施設では今年で3度目ということだったけど、毎年描いてもらう人もいるほど人気企画だそう。 確かに、10分ほどで描いてもらったわが子は、なんだか妙に愛嬌のある表情をしていて、写真とはまたひと味違う、愉しい成長記録になりそうな気がする。 さっそく、フレームを買ってきて、寝室の壁に掛けてみた。 えびすさんのような、へらっとした笑顔が、なんともユーモアがあって、加えて手描きの素朴さにも、じんわり癒される気がした。
0歳から入れるジャズコンサートがある、とママ友達から聞きつけて、クリスマスコンサート代わりに行ってみることにした。
その名も『Kids meet Jazz!』。 子どもと一緒にジャズを楽しみましょうというコンセプトで、会場の東京FMホールには、座席におとなしくなどしていられない2~3歳の子ども連れがたくさん来ていて、とても心強かった。 数年前から始まったコンサートだそうで、出演者の面々も、子どもへのアプローチというか、盛り上げ方がツボを押さえていて、親子で安心して楽しむことができた。 実際、客席をぐるぐる走り回っている子どももいたりして…2、3年後の息子の姿を想像して頭が痛くなりそうだったけれど…。 曲目は大半が有名なジャズの曲だったけど、今年初めての取り組みとして、オペラ歌手のゲストが来ていて、デュオで「星に願いを」と「a whole new world」を歌ってくれた。 その歌声が、やっぱりジャズとは違って、伸びがあって、オペラをよく聴いていた独身の頃を思い出して、なんだかなつかしかった。 子ども向けのコンサートは数あれど、子連れ歓迎で、でも大人が楽しむことメインのコンサートというのは、実はあまりなかったりするので、貴重なひとときを過ごすことができたなあと、大満足の一日だった。
TOHOシネマズのママズクラブシアターで、『カールじいさんの空飛ぶ家』を観てきた。
ディズニー×ピクサーのアニメーションならば、息子の興味をひくかなあと思い、息子はこの作品をもって映画館デビュー。 ママズクラブシアターは、子連れ可で、子どもが騒いでもお互いさま、というコンセプトの企画なのだけど、初めて利用してみて、息子の世話に終始するかなと思いきや、意外にしっかりストーリーを追えるものだなあと。 今回は吹き替え版というのも、幸いだったのかも。 作品自体は、まずおまけのショートストーリーからして泣けてしまった。 どんなに他のパートナーがよく見えても、楽しそうに見えても、うちはうちで工夫してやっていけばいいのだと。 本編もやっぱり涙ぐんでしまうような出来で、とりわけ冒頭の、音もなく進んでいく夫婦の日々には、地に足が着いた幸せが溢れていて、夢のための貯金が生活に消えていく様子でさえ、いとおしかった。 亡き妻エリーは、たくさんの思い出の品々と家とをカールじいさんに遺したけれど、一番は冒険心というマインドを遺したのだと。 大切な人を失ったあとでも、その思い出に生きるだけでなくて、なにか新しい冒険やチャレンジへの後押しになる作品だった。
児童館のイベントにちょくちょく参加するようになってから、自分が子どもの頃に歌ってもらった童謡や手遊び歌を聞くことが多くなり、メロディーを聞くと、遠い昔の記憶の中からでも、意外とすんなり歌詞が出てくることに驚いている。
今日は近所でわらべうた遊びというイベントがあったので、息子と行ってみた。 かなり本格的な、というか伝統的なわらべうたで、わたしが知っている歌はひとつもなかったけれど…。とりあえず見よう見まねで参加。 お手玉や布を使った歌遊びは小学生くらいでも楽しめるそうで、そういえばわたしも同じころ、お手玉といえばいつも祖母が隣で見守っていてくれたなあと、ふと懐かしい気もちに。 わたしが使ったあのお手玉やおはじきは、いったいどこにいってしまったのだろう。 祖母はものを捨てられない人だったから、きっと今も実家のどこかにしまわれているのだろうか。 息子は、慣れないわたしの動きをじっと見つめて、なにをやってるんだろうという表情。 でも、顔や身体にタッチすると、にこにこで。 普段はおもちゃで遊ぶことが多いけど、たまにはこうやって、歌いながら触れ合って遊ぶことも、きっといい刺激なんだろうな。 でも、今日教えてもらった歌は、すでにもうメロディーがあいまいだけど…。
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